当ブログ「理系男子のきこりんハウス」は、次のことを中心に取り上げたブログです。
- 家づくりの基礎知識
- 住友林業との家づくり
住友林業で2階建て40坪のマイホームを建築中である私が、経験談を記事にしました!
ぜひ、ご覧ください
「住友林業で、オプションが一切ない場合ってどんな家が建つんだろう?」
という疑問を解決する記事をシリーズ化したいと思います。
シリーズ第十弾となるこの記事では、屋根の標準仕様について徹底解説!
※2021年の情報です
オプション無しの屋根は、雨や日差しに強く安心安全なのか…!?
早速見ていきましょー。
- 住友林業の標準的な屋根について
・第二弾 トイレ編
・第三弾 お風呂編
・第四弾 洗面化粧台編
・第五弾 フローリング編
・第六弾 ドア編
・第七弾 階段編
・第八弾 玄関編
・第九弾 外壁編
・第十弾 屋根編
屋根設備は主に屋根・軒天・破風の3つ!この3つは家全体で95万円程度
まずは屋根の設備の一覧とその価格についてお話していきますね。
屋根設備って私たちが思っている以上に、たくさんの部材で作られています。
屋根本体はもちろんのこと、屋根の下地や板金、防火用の通気見切や軒天などなど…
2階建て約40坪(1階:約26坪、2階:約14坪)の我が家の場合で、約190万円(諸経費込 / 税込)くらいかかるんです。
その中でも、カタログが存在していて施主さん側で選べる部材としては、主に屋根・軒天・破風(はふ)の3つとなります。
厳密にはこれ以外にもあるのですが、非常に細かくなるので割愛しますね。
また、軒天や破風はあまり聞きなじみのない言葉なので、続きを分かりやすくご覧いただくために補足しておきたいと思います。
- 軒天:屋根の裏側部分のこと
- 破風:屋根の山形部分の側面のこと
(雨どいが付いていない側です)
そして、住友林業では屋根は1㎡あたり、軒天は1枚あたり、破風は1本あたりの価格が単価として設定されています。
- 屋根1㎡あたり
(5,421円:諸経費込 / 税込み) - 軒天1枚(12mm×910mm×1820mm)あたり
(3,302円:諸経費込 / 税込み) - 破風1本(16mm×150mm×3030mm)あたり
(3,487円:諸経費込 / 税込み)
※諸経費は12%、消費税は10%(諸経費計上後)で計算しています
これを我が家の場合で計算をすると、このようになります。
- 2階建て約40坪(1階:約26坪、2階:約14坪)の屋根設備3種の価格(目安)
- 屋根:138.8㎡ … 752,407円
- 軒天:43本 … 141,976円
- 破風:8本 … 27,892円
合計金額:922,275円(諸経費込 / 税込)
※諸経費は12%、消費税は10%(諸経費計上後)で計算しています
第九弾でお届けした外壁(約107万円)と並んで、結構高額だなぁという感じ…!
雨風から家を守るために大事な設備たちということで、結構お金が掛かるのも仕方がないところなのかも知れません。
また、提案仕様の話になりますが、この屋根設備たちのなかで特に屋根を瓦(提案仕様)に変更するとかなり高額になります。
屋根の下地材も変わったりするので、正確な差額は営業担当さんに聞いてみてくださいね。
また、標準仕様の屋根の価格は、本体価格に含まれています!
ちなみにこの価格、本来は教えてもらうことができません。
提案仕様(オプション品)に変える時にだけ教えてもらうことができます。
(標準仕様と提案仕様の差額を見積もりに明記する必要があるので、教えてくれます)
なので、さらっとご紹介していますが、結構耳より情報だったりします。
このあたりの事情は、これまでの標準仕様の記事と一緒です。
標準仕様の屋根はケイミュー製、破風と軒天はニチハ製!
ここからは、それぞれの設備についてまとめていきますね!
住友林業の標準仕様の屋根設備は、「屋根」がケイミュー製、「軒天」と「破風」はニチハ製になっています。
どちらの会社も外壁の標準仕様でご紹介したとおり、外装に強い建材メーカーです。
では、それぞれの設備について、住友林業のカタログを使って特徴をご紹介していきます!
各カタログで売りにしている特徴に絞ってご紹介します。
屋根の仕様:高耐候スレート屋根(コロニアルグラッサ)
まずは屋根からご紹介していきますね。
標準仕様の屋根は、高耐候スレート屋根になっています。
高耐候というのは、太陽の光や温度・気温の変化、天気の変化に強いという意味です。
厳しい日本の気候にひたすら耐えてくれます。
そして、スレートはセメントと繊維素材(ガラス繊維や合成繊維)を混ぜて薄い板状に加工した建材のことです。(引用元:Wikipedia)
- このスレートは、化粧スレートと呼ばれる人工スレートです。
- 本来の天然スレートは、粘板岩(ねんばんがん)という岩を薄く板状にしたものですが、とっても高価になりますので、現在世の中に出回っているスレートは化粧スレートが主流になっています。
そんな標準仕様の屋根を手掛けているのはケイミューになります。
外壁の記事でもご紹介したとおり、ケイミューは屋根材や外壁材、雨といなどを手掛ける総合外装建材メーカーです。
商品名は「コロニアルグラッサ」と名付けられています。
また、特徴の紹介に進む前に1つ大きな注意点が!
「コロニアルグラッサ」の適用地域は「一般地域」と「積雪地域」の2つだけとなっていて、「多雪地域」では採用ができません。
このため、多雪地域の場合は屋根の標準仕様が違う可能性がありますので、その点ご了承くださいませ。
詳しい地域はケイミュー屋根材の適用地域区分図の中で書いていますので、雪が気になる方はご一読くださいね。
色あせしにくい無機3層構造
特徴の1点目は、色あせしにくい無機3層構造です。
外壁の仕様の中で、
「ケイミューの外壁は無機塗装(セラミックコート)がしてあって、30年経っても色あせや劣化から守ってくれる」
とお話しました。
屋根の場合は「グラッサコート」という別名になっていますが、同じ仕組みを利用しているんです。
どれくらい色あせに強くなるかというと、抜群の対候性を誇る瓦と同じ程度という驚異の性能なのです!
施主さんが屋根に登る機会ってないですよね。
ほったらかしにしていても、ずっとキレイっていうのはとっても安心です。
木目調のテクスチャー
特徴の2点目は、木目調のテクスチャーです。
その名のとおりスレート表面が木目調の質感で仕上がっています。
正直、屋根を上から見る機会はあまりないかも知れません。
でも、2階建てのお家なんかは、間取りによっては2階の窓から1階の屋根を見ることがあるはず。
そういった場合に、
「お、こんなところまでこだわってる」
と思えるのかどうかって、注文住宅ならではのポイントなのかな~と思ったりします。
ただ、語彙力がない私にはこれ以上魅力を伝えることが難しい…!!
もし、「木目調のテクスチャーを見ながら酒が飲めるで!」というくらいお好きな方がいらっしゃいましたら、ぜひその魅力をレクチャーしてください。
対応勾配は3.0寸以上
特徴の3点目は、対応勾配は3.0寸以上です。
屋根の傾斜は勾配で表現され、「○寸」や「○/10」などの表現方法があります。
これらは、水平距離10寸(303.03mm)あたり、○寸の傾斜が付いているという意味なんです。
コロニアルグラッサの場合、対応勾配は3.0寸以上となっていて、
「水平距離10寸あたり3.0寸以上の傾斜が付いていないとダメ」
ということになります。
一般的に、屋根の素材ごとに必要となる勾配は次のとおりと言われていますので、
- 金属屋根(ガルバリウム鋼板など):
1寸勾配以上 - スレート屋根:
3寸勾配以上 - 瓦屋根:
4寸勾配以上
(引用元:街の屋根やさん)
コロニアルグラッサは標準的な規格であり、幅広い外観に柔軟に対応できる商品と言って良さそうです。
ちなみに、屋根の勾配の違いによって外観は上の画像のように変わっていきます。(3.0寸は緩勾配~並勾配くらいです)
外観以外にもメリットやデメリットもあるのですが、この記事では割愛しますね。
カラーバリエーションは8色
最後に、カラーバリエーションについてご紹介しますね。
コロニアルグラッサのカラーバリエーションは8色あります。
ついでなので、16色全てをご紹介していきますね。
- 標準仕様(8色)
- グラッサ・ブラック
- グラッサ・ピュアブラック
- グラッサ・アッシュグレイ
- グラッサ・パールグレイ
- グラッサ・アイスシルバー
- グラッサ・ココナッツブラウン
- グラッサ・ウォルナットブラウン
- グラッサ・グラスブラウン
- 提案仕様(8色)
- グラッサ・ボルドーレッド
- グラッサ・ユーロレッド
- グラッサ・メロウオレンジ
- グラッサ・プロヴァンスベージュ
- グラッサ・アイリッシュグリーン
- グラッサ・ウェザードグリーン
- グラッサ・ラスティグリーン
- グラッサ・ミッドナイトブルー
「モノトーンに近い色が標準仕様だよ!」という感じで覚えてみてくださいね。
ちなみに、シャッフルカラーといって複数のカラーを組み合わせることもできます。
イメージ画像はこちらです。
確認していないのですが、きっとシャッフルカラーの時点で提案仕様になると思います。
気になる方は設計担当さんに聞いてみてくださいね。
軒天・破風の仕様:サンド軒天・サンド破風、エンボス軒天・フラット破風
続きまして、軒天と破風をご紹介していきますね。
ご紹介できる特徴が少なめなことと、カタログも1種類だけということでまとめてお送りしたいと思います。
なお、標準仕様の軒天と破風はニチハが手掛けています。
ニチハもケイミューと同じく外壁の記事でご紹介したとおり、内外装建材メーカーとなります。
サンドスプレッド塗装とベーシック塗装の仕上げ
特徴の1点目は、サンドスプレッド塗装とベーシック塗装の仕上げです。
標準仕様では、軒天・破風ともに表面の仕上げパターンが2種類あります。
- パターン1:サンドスプレッド塗装
商品名…サンド軒天、サンド破風 - パターン2:ベーシック塗装
商品名…エンボス軒天、フラット破風
サンドスプレッド塗装は、いわゆる艶消し仕上げのことで、マットな質感に仕上げることができます。
標準仕様の外壁の記事でご紹介のとおり、光沢のある外壁って少ないんです。
このため、艶消しをすることで外壁と一体感を生むことが可能になります!
一方でベーシック塗装は名前そのまんまのとおり、シンプルイズベストな仕上がりに。
カタログ的にはサンドスプレッド塗装を推している感じです。
そういうわけで、特に指定をしなければサンドスプレッド塗装で提案されるような気がします。
こだわりがある方は、ぜひ設計担当さんに確認してみてくださいね。
軽量な軒天
特徴の2点目は、軽量な軒天です。
標準仕様の軒天に共通した特徴として、商品自体が従来品より軽量化されているようです。
「かるわざ基材」と呼ばれていて、軽量化を実現したことで施工性や加工性を向上させることに成功しています。
これによって、職人さんの負担が減ることはもちろん、収まり部分をキレイに仕上げることができるんです!
内装設備や外壁と比較するとどうしても目立たない存在の軒天ですが、こうした細かい設備の性能アップが、家全体の性能アップにもつながっているはず…!!
マイクロガード機能付き破風
特徴の3点目は、マイクロガード機能付き破風です。
こちらは、標準仕様の破風に共通した特徴となっています。
破風は屋根の側面についている設備なので、軒天と違って雨風にさらされます。
そうなってくると気になることが…そう、汚れです!
それに、側面だから結構見えちゃう…
この汚れ問題に対して活躍するのが「マイクロガード」と呼ばれる防汚機能です。
マイクロガードは標準仕様の外壁(ニチハ)でもご紹介した機能!
「雨のチカラで汚れを落とす」というものでして、もともとはLIXILで開発された技術となります。
この記事でも参考動画をご紹介しておきますね
カラーバリエーションは7色
最後に、カラーバリエーションについてご紹介しますね。
サンドスプレッド塗装が4色、ベーシック塗装が3色の計7色になっています。
また、軒天・破風で同じカラーバリエーションです。
- サンドスプレッド塗装(サンド軒天、サンド破風):4色
- サンドホワイト
- サンドアイボリー
- サンドマローネ
- サンドオーク
- ベーシック塗装(エンボス軒天、フラット破風):3色
- ホワイト
- Bベージュ
- ココアブラウン
全体的にかなり落ち着いたというか、目立たないバリエーションとなっております。
外壁となじむ色合いについては、きっと設計さんが提案してくれるはず…!
軒天の提案仕様を簡単にご紹介:リブ木目調V軒天
住友林業の施主さんたちの間で非常に人気のある提案仕様の一つに、
「軒天を木目調にする」
という提案仕様があります。
その中でも、個人的には「リブ木目調V軒天」という商品を非常に非常に推したい!!
これは、神島化学工業という、建材事業・化成品事業・セラミックス事業を行っている会社が開発している住友林業のオリジナル商品です。
耐火性や耐久性に優れていることはもちろんですが、何より意匠性(デザイン性)がカッコおしゃれすぎる!
ほら!見てください!
これもどうですか!!
「写真が高級住宅過ぎる」
というツッコミはあるにしても素敵じゃないですか!?
気になる価格は、軒天1枚(12mm×910mm×1820mm)あたり7,109円(諸経費込 / 税込み)です。
標準仕様の倍以上の価格ではありますが、元々の価格がそれほど高額ではないため、家全体で10万円~20万円程度の価格アップで済みます。
軒を広く取ってリブ木目調V軒天にした外観は、それだけでもう圧巻!
ぜひぜひ、ご検討くださいませ。
もっと熱く語りたいところですが、あくまでもコレは標準仕様についての記事…
ということで、また別の機会でご紹介しますね!
まとめ:住友林業の標準仕様の屋根について
この記事では、住友林業の標準仕様の屋根についてまとめました。
屋根の設備の中で、カタログが存在していて施主さん側で選べる部材としては、主に屋根・軒天・破風の3つ!
ということで、この3つについてご紹介してきました。
まずは価格!
標準仕様の屋根設備は、屋根は1㎡あたり、軒天は1枚あたり、破風は1本あたりの価格が単価として設定されていました。
- 屋根1㎡あたり
(5,421円:諸経費込 / 税込み) - 軒天1枚(12mm×910mm×1820mm)あたり
(3,302円:諸経費込 / 税込み) - 破風1本(16mm×150mm×3030mm)あたり
(3,487円:諸経費込 / 税込み)
※諸経費は12%、消費税は10%(諸経費計上後)で計算しています
これを我が家の場合で計算をすると、922,275円(諸経費込 / 税込)でした。
そして、標準仕様の屋根設備は、「屋根」が耐候性に優れたケイミュー製、「軒天」と「破風」はシンプルながら性能面も考慮されたニチハ製になってましたよね!
まとめると次のとおりです。
屋根設備は施主さん側が特にリクエストしない限り、仕様の決定は打ち合わせ終盤あたりになります。
体力、気力共に消耗している頃なので、流されるままに決めてしまいがち…かも知れません。
でも、外壁の記事でもお話したとおり、外観はとっても大事!
ここで残った力を振り絞ってあげて、どこを取っても大好きなマイホームに仕上げていきましょうね。
また、提案仕様になりますが、
「軒を出してリブ木目調V軒天を採用する!」
個人的にこれは、ご飯3杯は余裕でいけるくらいカッコおしゃれすぎると思っています。
採用する場合は、おそらく間取りにも結構影響が出ると思いますので、ぜひともお早目にご検討くださいませ。
では、標準仕様の屋根編はここまでになります。
さてさて、これまで10回に分けてお届けしてきた標準仕様シリーズですが、いかがでしたでしょうか?
少しでもみなさまの家づくりにお役に立てていたら嬉しい…!!
標準仕様シリーズはいったんこのあたりで一区切りしようかなと思うのですが、もし他の設備で気になるものがありましたら、ぜひリクエストいただけると嬉しいです。
これからも少しでもお役に立てる、そして楽しんでいただけるブログを目指して頑張りたいと思います!
今後ともよろしくお願いしますね♩
おしまい。
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