当ブログ「理系男子のきこりんハウス」は、次のことを中心に取り上げたブログです。
- 家づくりの基礎知識
- 住友林業との家づくり
住友林業で2階建て40坪のマイホームを建築中である私が、経験談を記事にしました!
ぜひ、ご覧ください
今回は、住友林業の全館空調システム「エアドリームハイブリッド」のお話をしていきたいと思います。
全館空調システムは、まさに注文住宅の夢っ!
リビングや寝室はもちろん、
お風呂やトイレ、廊下にいたるまで快適な温度を保ってくれるスーパー住宅設備です。
もちろん、住友林業でも全館空調システムは取り扱っていて、
「エアドリームハイブリッド」
と名付けられています。
この記事では、エアドリームハイブリッド採用の一歩手前までいった私たちが、次の3点について熱く語っていきたいと思います。
- 全館空調システムとは
- エアドリームハイブリッドはココがすごい!
- エアドリームハイブリッドはお値段もすごい!!
このあと詳しくお話していきますが、エアドリームハイブリッドは超優秀なシステムなんです。
一般的な全館空調システムと同じ機能を持っていることはもちろん、さらに独自の特長をたくさん持っています。
ただ、お値段は全く優しくないです。スパルタです。
教育ママも裸足で逃げ出すレベルです。
我が家では、希望通りの仕様で採用しようとした場合、 なんと初期費用が500万円以上必要になることがわかりました。
採用してる全部の提案仕様(オプション)を投げ出しても足りない可能性あるよ…
「なんでそんなに高いの!?」
と気になる方や、
「それくらいなら採用ざます」
という貴族の方まで、よろしければぜひ参考になさってくださいね♩
では、はりきっていきましょ!
- 一般的な全館空調システムの機能
- エアドリームハイブリッドの機能
- エアドリームハイブリッドの価格
一般的な全館空調システムのメリットとデメリットを3つずつご紹介!
全館空調システムは、その名のとおり家全体の空調を一括で管理できるシステムのことです。
元々はビルや大型商業施設に導入されているシステムなんですよ~。
住宅性能の向上にともなって、ここ数年間で住宅業界に進出を開始しました。
全館空調システムの代表的な3つのメリット
全館空調システムの代表的なメリットはこちらです。
全館空調システムの代表的なメリット3つ!
- 季節による温度差が少ない
- 部屋ごとの温度差が少ない
- ルームエアコンの設置が不要となる
季節や部屋による温度差が少なくなることで、
暑い日に納戸で作業しても、寒い日に脱衣所やトイレにいっても超快適なんです!
また、全館空調システムを導入すると、
ルームエアコンの代わりに大きな室内機を天井裏や機械室に設置して、各部屋には吹き出し口だけを設置することになります。
ということはつまり、室内のインテリア性を損なうことがない!!
全館空調システムの代表的な3つのデメリット
でも、そんな無敵のような全館空調システムにもデメリットがあります。
全館空調システムにも代表的な3つのデメリットが…!!
- 費用が高い
- とにかく乾燥する
- ハウスメーカー/工務店ごとに採用できる製品が決まっている
まず、費用が高いです。シンプルに札束で殴ってきます。
一般的に初期費用は50万円~300万円くらいするため、ルームエアコンが要らないとはいえ足が出てしまいます。
さらに、ルームエアコンよりカバーできる範囲が広い分、月々の電気代も高くなります。
月々の電気代に関しては、
「ルームエアコン+床暖房と同じくらい」
と紹介されている製品もありますが、個人的には全館空調システムのほうが高くなると思っています。
そして、とにかくめちゃくちゃ乾燥します。
吹き出し口からまあまあな風量で吹き出してくるようで、
1年経たないうちにクロス(壁紙)が傷んでしまうケースもあるようです。
住友林業(エアドリームハイブリッド)のパンフレットには、
「冬場の加湿器の目安は40坪の住宅で1ℓ/時間」
と記載されています。もうからっからです。
ちなみに、全館空調システムを利用する場合、
加湿器はどこか一か所に置いていれば、配管を通って家全体を加湿してくれるみたいです。
そして最後に、
全館空調システムはハウスメーカー/工務店ごとに採用できる製品が決まっています。
家の構造に影響したり、空気が正しく循環できるように設計する必要があるので、なかなか自由にとはいかないみたいです。
まだまだ新しいシステムなので、
将来的には自由に製品を選べる時代がやって来るのかも知れませんね…!!
ちなみに、全館空調システムは家全体の空調を管理するといった仕様面から、換気システムの機能を有している商品が一般的です。
基本は熱交換方式の第一種換気システムを採用しているはず…
- 熱交換方式とは (クリックで開く)
- 熱交換方式とは、換気時に外気を室温に近づけたうえで室内に取り入れる方式のことです。
これによって、外気を取り入れても暑くなったり寒くなったりしにくくなるため、少ない電気で温度調節ができるようになります。
住友林業の場合、標準仕様は第三種換気システムです。
これが、全館空調システムを採用した場合は熱交換方式の第一種換気システムに変更になります。
エアドリームハイブリッドはここがすごい!
では、ここからはエアドリームハイブリッドについてお話していきますね。
エアドリームハイブリッドは、
azbil社(アズビル)の戸建住宅向け全館空調システム「きくばり」をベースにした商品です。
冒頭でもお話したとおり、全館空調システムはビルや大型商業施設が発祥です。
もうこの時点で信頼度はうなぎのぼり!!
そんなエアドリームハイブリッドには、次のように大きく3種類の製品があります。
- 機械室に室内機を置くタイプが2種類
- fタイプ:30坪~40坪用
- sタイプ:40坪以上用
- 屋根裏に室内機を設置するタイプが1種類
- rタイプ:40坪以上用
ちなみに、全タイプ共通で、
換気装置本体は屋根裏に設置し、屋根裏から配管を通って各部屋に空気を吹き出しています。
住友林業側から提案があるはず。
そして、エアドリームハイブリッドならではの代表的な特長がこちら。
エアドリームハイブリッドならではの特徴!
- 空気がきれい
- 各部屋ごとに好きな温度に設定できる(sタイプのみ)
- 加湿ができる
※②と③は提案仕様(有料)なのでご注意ください!
これらの特長が本当に素敵で、私の心を掴んで離さないんです…!!
それぞれの特徴を、もう少し細かくご説明していきますね。
空気がきれい
1つ目の特長、空気がきれいです。
エアドリームハイブリッドは換気装置の部分に電子式エアクリーナーを採用しています。
この電子式エアクリーナーが静電気のちからで集じんし、
各部屋にはきれいな空気が届けられる仕組みとなっているらしいです。
もっと小さい粒子を持つタバコの煙まできれいにしてくれます。
ちなみに私は、これまでタバコ吸ったことないです。
各部屋ごとに好きな温度に設定できる
2つ目の特長、各部屋ごとに好きな温度に設定できるということです。
この機能は、提案仕様(有料オプション)になっていて、
機械室に室内機を置くタイプ(sタイプ:40坪以上用)しか採用できません。
全館空調システムはすべての空間を1台の装置で空調しています。
家全体で同一の温度となることが一般的なのです。
このため、
「寝室は暑く(寒く)なり過ぎないようにしたい」
「使わない部屋は送風のみにして省エネにしたい」
といった要望があっても、それを叶えることはできないんです。
そう、普通はそうなんです…!!
そんなお悩みを解決するのがこの機能!
VAV(Variable Air Volume Control)と呼ばれる機能を使うことで、
部屋ごとの温度調整が可能となります。
具体的には、吹き出し口の前に風量をコントロールする弁のようなモノが付いています。
この弁の開け閉め具合を調整することで温度調整を行うようです。
そして、各部屋で温度調整ができるため、リモコンも各部屋に設置するようになります。
ちなみに、一括操作ができるタブレット型のリモコンもあります。
加湿ができる
3つ目の特長、加湿ができるということです。
個人的にはこれが超超優秀な機能だと思っています。
いつもよりテンション高めでお送りします。
先ほどお話したとおり、全館空調システムはとにかく乾燥します。
機能面ではこれが一番のデメリットではないかと考えています。
エアドリームハイブリッドは、
このデメリットを提案仕様(有料オプション)という名の金で解決します。
エアワッシャー型加湿システムと呼ばれる機能で、
装置内に空気を加湿できる専用のユニットを設置し、空調空気を各部屋に送り届ける前に加湿することで家全体を加湿します。
この専用ユニット(加湿ユニット)は自動で給水することに加えて、
次亜塩素酸で勝手に洗浄もしてくれます。
ということは…加湿器に給水するという手間が省けるのです!
圧倒的感謝っ…! なんという僥倖…!
とはいえ、水道工事も必要になるため費用も倍プッシュです。
ちなみに、地域によってはこの機能が利用できない場合があるようです。
次亜塩素酸にできないからじゃないかな…?
本格的に導入をご検討される方は、詳しくは営業担当さんにお尋ねくださいね。
エアドリームハイブリッドの初期費用は約500万円以上だぞ!
では、ここからは費用のお話です。
我が家はこの優秀なエアドリームハイブリッドに相当惹かれていました。
が、こっぴどくフラれることになります。
我が家は2階建ての約40坪のお家を建築中です。
家づくり当初から、
「はい! 全館空調システム導入したいです!!」
と言い続けた甲斐もあって、機械室に室内機を置くタイプ(sタイプ:40坪以上用)を導入することで見積をいただきました。
その額なんと約320万円…!
全館空調システムの大体の相場を50万円~300万円と把握していたこともあって、この時点で内心「ぐっ…っ」です。
それぞれの機能を含めるといくらになるのかは営業担当さんでは即答が難しかったため、azbil社の方に聞いてみることに。
その結果、加湿機能100万円弱、VAV機能100万円程度ということが発覚!!
思わずボビーオロゴンです。
ボビーオロゴンってホントは日本語めっちゃ流暢らしいですよ!
そんなわけで、初期費用の総額は500万円以上になることが分かりました。
しかも、これ税抜きなんです… 税込みにすると550万円以上に…
パンチはまだまだ続きます。
エアドリームハイブリッドは1年ごとに定期点検を行う必要があります。
その中で装置の点検や洗浄・交換を実施するんです。
これ、複雑な装置のため、定期点検はazbil社の方に実施していただくことになります。
その費用が年間で5万円程度必要になってきます。
定期点検を利用しないことも可能らしいです。
ただし、加湿機能を付けた場合は加入が必須!!
さらに、加湿機能用の装置分、定期点検の費用も年間6~7万円程度に増額されます。
まだまだ終わりません! 機器交換の話が残っています。
これも冒頭でお話したとおり、全館空調システムはここ数年間で住宅業界に進出を開始したシステムです。
もちろんエアドリームハイブリッドも例外ではありません。
このため、実績が蓄積されておらず、
現時点で機器交換時期(メーカー推奨ではなく実交換時期)は明確に提示できないようでした。
って言われました…
そして、機器交換を行う場合、交換費用は250万円程度と想定されるとのこと。
ボビーも裸足で逃げ出します。
というわけで、エアドリームハイブリッドは叶わぬ恋で終わってしまうのでした。
まとめ:一般的な全館空調システムとエアドリームハイブリッドについて
全館空調システムは近代的なシステムです。
代表的な特徴はこちら!
全館空調システムの代表的なメリット3つ!
- 季節による温度差が少ない
- 部屋ごとの温度差が少ない
- ルームエアコンの設置が不要となる
全館空調システムにも代表的な3つのデメリットが…!!
- 費用が高い
- とにかく乾燥する
- ハウスメーカー/工務店ごとに採用できる製品が決まっている
高気密高断熱の住宅であれば、導入することで日々の暮らしが快適になること間違いなし!
その中でも、住友林業のエアドリームハイブリッドは、次のような独自の特徴を持つ素晴らしい設備でした…!!
エアドリームハイブリッドならではの特徴!
- 空気がきれい
- 各部屋ごとに好きな温度に設定できる(sタイプのみ)
- 加湿ができる
※②と③は提案仕様(有料)なのでご注意ください!
個人的には本当に好きな設備です。
azbil社さんにこの想いは届いているでしょうか?
ただし、お値段はその分高額になっています。
私たちが見積もりしてもらったときには、
- 「初期費用500万円以上」
- 「維持費用6~7万円程度/年」
- 「機器交換費用250万円程度/15年程度」
※機械室に室内機を置くタイプ(sタイプ:40坪以上用)で加湿機能、VAV機能付き
となっていて、完全に貴族向けの設備だということが分かりました…
そういった事情で我が家に導入は叶いませんでしたが、
この記事を参考にして
「よし入れてやろう!」
と思った方、ぜひ仇を取ってください。
そして、もっともっと家庭向けの全館空調システムの開発や改良が進み、いつか当たり前の設備へと発展を遂げ、みなさんがその恩恵を存分に受けられることを切に願います…!!
おしまい。
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